こんにちは。今回は伝統的な天然い草の畳表と、樹脂や和紙で作られた畳表の比較をしてみたいと思います。
天然い草と工業製品
畳の表替えをすると、い草の綺麗な青みで部屋が明るく見えますし、良い香りで気持ちが良いものです。
天然い草の畳は日本人に長い間愛されてきました。
しかし、近頃では色の変わらない丈夫な和紙や樹脂で作られている畳表が増えています。丈夫で機能的なこともあり色も豊富に選べますので人気になっています。
天然いぐさの特徴
天然い草の良さ
香り
天然い草の特徴はなんといっても香りです。
い草の香りにはアロマテラピーで使われるオイルなどと同じ成分が含まれており、沈静化や精神安定の効果があります
質感
植物ならではのやさしい触り心地もとても良いものです。その自然な質感は和紙や樹脂の工業製品では再現できません。
自然な色味
新しい畳表の自然で綺麗な青みはとても綺麗ですし、品質の良い畳表は徐々にきれいな飴色へ変化していきます。
デメリット
耐久性が工業製品と比べ劣ります。使い込んでいくと徐々に表面が擦り切れてカスが出て、座ると服についたりします。
水を弾かないので飲み物などをこぼすとシミになったりします。
天然の植物ですので梅雨時などの湿度が高い環境ではカビが生えたりします。
和紙表(ダイケン健やか表)、樹脂表(セキスイmigusa)の特徴
工業製品の良さ
耐久性•撥水性
工業製品の畳表は、優れた耐久性があります。擦り切れに強くカスが出ません。
撥水性がありますので、飲み物をこぼしてもシミになりにくいです。
保育園・幼稚園やキッズスペースなどでよく使われています。
カビ、ダニに強い
天然のい草と比べ、カビが生えにくいので、湿度が高い時期でも安心です。ダニはカビを栄養にしますので、ダニも発生しにくくなります。
豊富なカラーで色が変化しにくい
真っ黒から派手なピンクまで、豊富なカラーから選べます。部屋の好みにやインテリアの特徴に合わせてコーディネートできます。
デメリット
見た目、触り心地などの質感が天然のものとは異なります。一昔前と比べるとかなり良くなってはいますが、見た目がビニール感があったり触り心地が天然のものと違うので好みが分かれます。
植物ではないので、い草の香りはしないです。お客様によっては、香りがしないなら天然のものを選ぶという方もいます。
おわりに
畳表も様々な商品が販売され、お客様の選択肢も増えています。
畳の本来の良さや特徴を考えると天然のもの、撥水性や耐久性を求めるなら工業製品をお選びください。
ちなみに、畳卸の商社が畳店に向けてアンケートを行ったところ、8割の方が天然のものを選びました。やはりプロは本物の畳を選ぶようです。
しかし、一般の消費者に向けたアンケートをした場合、違う結果になるのではないかと思います。工業製品は天然い草の弱点を克服してとても機能的です。
どちらを選ぶか悩ましいですね(^^)
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